Questetra Process Heroes Meetup 2026 Autumn 開催レポート

2026年10月8日、Questetra ユーザによる活用知見共有イベント「Questetra Process Heroes Meetup 2026 Autumn」を京都で開催しました。

春の開催に続き、業務改善に取り組むユーザの皆様に現場での活用事例を紹介いただきました。

今回は5社・団体から、業務標準化と社内定着、AI による入力や問い合わせ対応の効率化、工程をまたぐ業務の再設計、記録や手順の引き継ぎについてのご発表がありました。また、成果に加え、導入時のつまずきや運用を通じて見えてきた課題も共有いただきました。

本記事では、それぞれの発表内容と、日々の業務改善に活かせるポイントを紹介します。


活用事例発表

属人化業務はこうしてなくす! 10年の試行錯誤から学んだ業務標準化のステップ

株式会社SRJ 取締役 林山 洋 様

10年以上の運用経験から、業務標準化と社内定着の工夫を紹介いただきました。

SRJ様では、外出先での決裁はすぐに実現した一方、営業業務の標準化には5年を要しました。

林山様は、現場の困りごとを聞き、小さな改善を積み重ね、迷わず処理できる画面を整備されました。
このように強力なリーダーシップで標準化を進めた林山様ですが、現在はその業務プロセスの推進という業務が林山様に属人化していることに課題意識をお持ちです。

アプリの作成技術に加え、業務プロセス改善を推進してもらうための働きかけも引き継ぐ大切さが伝わりました。

AIエージェント工程で入力を効率化 ― 初めてのアプリ作成

株式会社三友システムアプレイザル 調査企画室 市川 彩乃 様・山﨑 香 様

応募情報を1つの入力欄にまとめて貼り付け、AI が対応する項目へ振り分ける採用業務の事例を紹介いただきました。

[AIエージェント]工程を活用することで、転記時間は1件約2分から約30秒に短縮されました。

1か月間問題がなかったため、人の確認工程を外したところ、人が貼り付ける際に情報欠落したことによる AI の処理ミスが発生したとのこと。

その後、内容の書式チェックを設け、AI が無効な値や不明と判定した場合のみ、人が確認する仕組みに変更されました。

入力品質の担保と、AI の処理を必要に応じて人が確認できる設計の大切さが伝わりました。

少人数の医療機器開発と、Questetra

イーグロース株式会社 代表取締役 今西 勁峰 様

Questetra と Questetra 外部の生成 AI の役割分担について発表いただきました。

イーグロース様では、調査や下書きには外部生成 AI を、品質管理の手順や記録を残す土台には Questetra を活用されています。

Questetra 導入後は、処理したタスクや日時を手がかりに必要な記録を探せるようになり、業務の手順や担当者もフロー図で説明・共有できるようになったとのこと。

「作れる」だけでなく「説明・引き継ぎできる」ことを重視し、小さく始めて育てる視点が印象的でした。

発注から会計連携までを統合する業務改革の実践

公益財団法人 京都大学iPS細胞研究財団 ITインフラ部 部長 森 晃 様

会計基準が更新されたことへの対応を機に、フェーズごとにアプリを分けていた業務全体を見直し、フェーズ間の情報の断絶を解消する取り組みを紹介いただきました。

購買・納品フローを統合し、見積取得から納品確認までを一続きで運用する形に変更。処理履歴を活かしてプロセスの改善を重ねられています。

個々のアプリの改善に加え、前後の工程を含めて業務全体を見直す大切さが伝わりました。

生成AIとQuestetraの連携と活用

本田技研工業株式会社 デジタル統括部 AIイノベーション部 チーフ 萩 亮太 様

Questetra の AI エージェント工程と外部の AI エージェントを使い分ける事例を紹介いただきました。

大企業であり、Questetra を大規模に活用されている本田技研工業様では、日々様々なツールとの連携エラーが発生し、エラーの問い合わせを含めて社内からの様々な問い合わせに対応されています。

Questetra と 外部サービスとの連携エラーが発生した際は、Questetra の AI エージェント工程を使ってログを分析し、原因と対応方法を生成して関係者にすぐに連絡できる構成にされました。

それ以外の社内問い合わせでは、外部生成 AIで起票したものを Questetra のアプリへと受け渡し。外部 AI で回答できるものは外部アプリで完結させ、有人対応が必要なものは Questetra に引き継ぐ構成にされたとのことです。

扱う情報と利用場面に合わせて役割を分ける設計が参考になりました。


質疑・交流につながる問いと示唆

今回の発表には、登壇者がご自身の経験を共有するだけでなく、他のユーザの工夫を知りたいという呼びかけもありました。

こうした問いは、それぞれの組織が抱える課題を持ち寄り、互いの経験を学ぶための接点になります。完成した仕組みの紹介に加え、試行錯誤や残っている課題まで共有することに、ユーザ同士が交流する意義を感じました。

5つの事例を通じて見えてきたのは、使う人が無理なく取り組める大きさから始めること、AI に渡す情報や人が判断する範囲を整理すること、そして運用後も記録をもとに改善を続けることです。

技術的な工夫と、人に使い続けてもらうための工夫を、あわせて考える大切さが示されました。


アンケート

参加者17名のうち、10名の方にアンケートへご回答いただきました。イベント全体の満足度と、業務改善にすぐに活かせる知見が得られたかという項目は、いずれも10点満点換算の平均で9.75点となりました。

ご回答いただいた皆様から高い評価をいただきました。ご協力ありがとうございました。


まとめ

今回のユーザ会では、長年の運用から得られた社内定着の工夫、初めてのアプリ作成での AI 活用、発注から会計を見据えた業務再設計、説明と引き継ぎを支える記録管理、複数の AI エージェントの使い分けなど、多様な実践を紹介いただきました。

それぞれの取り組みに共通していたのは、現場の課題を具体的に捉え、実際に使いながら仕組みを育てていく姿勢です。自動化によって作業を減らすとともに、業務の流れや判断、記録を共有できる形にすることが、継続的な改善につながっていました。

ご登壇いただいた皆様、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
今後も、ユーザ同士の知見共有を通じて、日々の業務改善に活かせるヒントをお届けしてまいります。