データ項目をまとめて追加・変更する

Questetra BPM Suite のデータ項目は、アプリの編集画面の[データ項目]タブで 1 つずつ追加できます。データ項目の数が多いときや、別のアプリと同じデータ項目を使いたいときは、TSV ファイル(タブ区切りのテキストファイル)でまとめて追加できます。既存のアプリのデータ項目は、TSV ファイルとして書き出せます。工程ごとの[編集可][表示のみ][表示なし]の設定も、同じように TSV ファイルで更新できます。

この記事では、稼働中の経費精算アプリのデータ項目をもとに、出張旅費精算アプリを作る例で、データ項目の書き出しと一括追加、編集の可否の一括更新を説明します。あわせて、追加したデータ項目のデータタイプを間違えたときの直し方と、稼働中のアプリで使わなくなったデータ項目の扱いも取り上げます。データ項目を 1 つずつ追加する操作と、工程ごとの[編集可][表示のみ][表示なし]の意味は、「はじめての ワークフローアプリ設計」の「第5章 複数のユーザが処理を行うアプリを作成する」で説明しています。

この記事で使うワークフローアプリ

元にするのは、「データ項目に値チェックと初期値を設定する」で使った経費精算アプリです。 工程は「申請」(開始工程)、「承認」、「支払処理」の順に進みます。データ項目は「申請者」「利用日」「金額」「領収書」「プロジェクトコード」「支払予定日」「振込日」の 7 つです。

新しく作る出張旅費精算アプリは、工程を経費精算アプリと同じ「申請」「承認」「支払処理」にします。データ項目は、経費精算アプリの 7 つに、次の 3 つを加えます。

項目名データタイプフィールド名必須
出張先文字 (単一行)q_destinationあり
出発日日付 (年月日)q_departure_dateあり
帰着日日付 (年月日)q_return_dateあり

データ項目の書き出し

稼働中のアプリのデータ項目は、TSV ファイルとして書き出せます。 経費精算アプリの編集画面を開き、[データ項目]タブの左側、データタイプのボタンが並ぶ列のいちばん下にある[データ項目一括追加]をクリックします。開いたダイアログの[現アプリの設定で TSV エクスポート]で、現在のデータ項目を書き出せます。

[注記]ダウンロードされるファイルの名前は DataDefinitions.csv ですが、中身はタブ区切りです。

書き出したファイルは、1 行目が見出し行で、2 行目以降の 1 行が 1 つのデータ項目に当たります。列は次の 4 つだけです。

列内容
項目名データ項目の名前
データタイプSTRING_TEXTFIELD、DATE_YMD など
フィールド名データ項目のフィールド名(フィールド名を設定できないガイドパネル型では空)
必須必須なら 1、そうでなければ 0

[件名]は含まれません。また、[必須]以外の値チェックと初期値、選択型の選択肢、テーブル型のデータ項目の列の定義も含まれません。選択型やテーブル型のデータ項目は、追加したあとに選択肢や列の定義を設定する必要があります。

データ項目の一括追加

TSV ファイルを読み込ませると、ファイルに書いたデータ項目がまとめて追加されます。 書式は書き出したファイルと同じで、1 行に 1 つのデータ項目を、項目名、データタイプ、フィールド名、必須の順にタブで区切って書きます。1 行目は見出し行として読み飛ばされます。データタイプの書き方は、[データ項目一括追加]のダイアログにある[サンプル TSV ファイルをダウンロード]で確認します。サンプルには、利用できるすべてのデータタイプが含まれています。

フィールド名は「q_」で始め、英数字とアンダーバー(_)だけを使い、64 文字以内にします。この規則に合わないフィールド名も読み込みでは受け付けられますが、追加されたデータ項目に警告マークが表示され、直すまでアプリをリリースできません。1 つのアプリに定義できるデータ項目は、[件名]を含めて 300 個までです(「R2012: ワークフローアプリの制限事項」)。現在のデータ項目数は、[データ項目]タブの上部に表示されます。

出張旅費精算アプリを新しく作り、経費精算アプリと同じ 3 つの工程を配置しておきます。

経費精算アプリから書き出した TSV ファイルの末尾に、「出張先」「出発日」「帰着日」の 3 行を次のように書き足します(区切りはタブです)。

出張先	STRING_TEXTFIELD	q_destination	1
出発日	DATE_YMD	q_departure_date	1
帰着日	DATE_YMD	q_return_date	1

出張旅費精算アプリの編集画面で[データ項目一括追加]を開き、書き足したファイルをドロップするか、クリックしてファイルを選びます。読み込んだ内容が一覧で表示されるので、確認して[適用して閉じる]をクリックします。経費精算アプリの 7 つと、書き足した 3 つのデータ項目が追加されます。

解釈できない行があったときは「n 行は解釈できなかったため無視されました。」と表示され、その行のデータ項目は追加されません。1 行も解釈できなかったときは「有効なデータ項目定義ファイルではありません。」と表示されます。

追加したら、値チェックと初期値を設定する前に、データタイプが意図したとおりかを確かめます。データタイプはあとから変更できません(「データタイプを間違えたときの直し方」を参照)。確かめたら、[必須]以外の値チェックと初期値を、データ項目ごとに設定します。出張旅費精算アプリでは、経費精算アプリと同じ値チェックと初期値を設定します。設定内容は「データ項目に値チェックと初期値を設定する」を参照してください。

編集の可否の一括更新

工程ごとの[編集可][表示のみ][表示なし]は、TSV ファイルでまとめて更新できます。 アプリの編集画面の右上のメニュー(⋮)から[データ編集許可設定一括更新]を開きます。ダイアログの[TSV ファイルダウンロード]で現在の設定を書き出します。

[注記]ダウンロードされるファイルの名前は accessibility.csv ですが、中身はタブ区切りです。

書き出される TSV ファイルは、次のような形です。

1 列目2 列目3 列目以降
0=表示なし1=表示のみ工程の番号
(空)3=編集可工程名
-2件名設定値
データ項目の番号項目名設定値

1 行目と 2 行目は見出し行で、1・2 列目に設定値の凡例、3 列目以降に工程の番号と工程名が入っています。3 行目以降が 1 行 1 データ項目で、[件名]の行(番号は -2)も含まれます。3 列目以降が 1 列 1 工程です。設定値は、0 が[表示なし]、1 が[表示のみ]、3 が[編集可]です。

[注記]このファイルは、工程とデータ項目を名前ではなく番号で指定します。別のアプリで書き出したファイルは、番号の並びが同じとは限らないので、そのままでは使えません。更新したいアプリで書き出したファイルを書き換えて使ってください。

出張旅費精算アプリでは、経費精算アプリから引き継いだ 7 つのデータ項目を、経費精算アプリと同じ設定にします。書き足した「出張先」「出発日」「帰着日」は、「申請」では[編集可]、「承認」と「支払処理」では[表示のみ]にします。ファイルでは、引き継いだ 7 つのデータ項目の行に経費精算アプリと同じ値を書き、書き足した 3 つのデータ項目の行には、「申請」の列に 3、「承認」と「支払処理」の列に 1 を書きます。書き換えたファイルを、同じ[データ編集許可設定一括更新]のダイアログにドロップするか、クリックしてファイルを選びます。読み込んだファイルの内容が表示されるので、確認して[適用して閉じる]をクリックします。

読み込ませたファイルの中に、工程とデータ項目の組み合わせで選べない設定があると、「データ編集許可を変更しました。適用できない設定は無視されました。」と表示され、その設定は反映されません。たとえば、人的工程の[件名]は[編集可]か[表示のみ]しか選べないため、0 を指定しても反映されません。ガイドパネル型のデータ項目も、[表示のみ]か[表示なし]しか選べないため、3 を指定しても反映されません。このメッセージが表示されたときは、各工程の設定画面の[編集の可否]タブで、意図したとおりになっているかを確かめてください。

1 件も更新できなかったときは、「TSV ファイルが空または不正なため、データ編集許可は変更されませんでした。」と表示されます。

データタイプを間違えたときの直し方

一度追加したデータ項目のデータタイプは、あとから変更できません。 変更できないのは「文字」「数値」「日付」などの種類です。文字型の[フォームタイプ](単一行/複数行/Markdown)や、日付型の[サブタイプ](年月日/年月/月日/年)は、データ項目の設定画面で、あとから変更できます。種類を間違えたときは、そのデータ項目を削除して、正しいデータタイプで追加し直します。

[データ項目]タブで削除するデータ項目を選び、ごみ箱のボタンをクリックするか、Delete キーを押します。確認のダイアログが表示されるので、[削除]をクリックします。Shift キーや Ctrl キーを押しながらクリックすると、複数のデータ項目を選んでまとめて削除できます。出張旅費精算アプリはまだリリースしていないので、データ項目を削除しても影響するケースはありません。稼働中のアプリでデータ項目を削除する場合は、次の「使わなくなったデータ項目の扱い」を参照してください。

使わなくなったデータ項目の扱い

稼働中のアプリでデータ項目を削除すると、そのデータ項目は、ケースの検索条件や CSV ダウンロードの項目として使えなくなります。 新しいケースでは入力しなくなったデータ項目でも、過去のケースの値を検索や CSV ダウンロードで参照するなら、削除せずに残します。

経費精算アプリで「プロジェクトコード」を入力しない運用に変える場合は、「プロジェクトコード」をすべての工程で[表示なし]にします。こうしてもアプリはそのまま動き、「プロジェクトコード」は新しいケースの処理画面に表示されなくなります。過去のケースの値は残り、データ閲覧権限を持つユーザは、検索条件や CSV ダウンロードの項目として引き続き選べます。

関連ドキュメント

Questetra Supportをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む