2024-01-04:公開
2024-06-26:任意ドメインへの DKIM 設定対応に伴う改変(リンク追加など)
2026-04-15:DMARC に関する説明を追加
近年、「なりすましメール」による様々な被害が報告されており、メール送信者は対応を求められています※。メール送信者が実施できるなりすましメールへの対応策として次の「送信ドメイン認証」技術が有効です。
- SPF(Sender Policy Framework)
- 送信元メールサーバのIPアドレスで検証
- DKIM(DomainKeys Identified Mail)
- 送信メールに電子署名を付与して検証
- DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance)
- SPF / DKIM の認証失敗時の対応策を定義
※ 例えば、Gmail では次のようなガイドラインが定められています。
Gmail > メール送信者のガイドライン
このガイドラインの中で、「すべての送信者」は「SPF または DKIM への対応」が求められており、特に「1日に5,000通以上のメッセージを送信する送信者」は、2024年2月1日以降は「SPF および DKIM の両方への対応」が求められます。
なお、Questetra からの大量のメール配信は認められていないので、通常の利用であれば、この「1日に5,000通以上のメッセージを送信する送信者」には該当しない見込みです。
Questetra での送信ドメイン認証
Questetra では、ワークフロー途中の自動処理工程を利用してメール送信を行うことができます。
利用者が From アドレスを指定しない場合、メールの送信元アドレスは「no-reply@s.questetra.net」(デフォルト)となります。
questetra.net ドメイン※※での DKIM 署名が行われ、「作成者署名」にてメールが送信されます。一方で、From アドレスを変更された場合も questetra.net ドメインでの DKIM 署名は行われますが、「第三者署名」として取り扱われます。
※※ 実際には、「s.questetra.net」ドメインでの DKIM 署名となります。また、トライアル(無料版)のワークフロー基盤では、送信元アドレスは「no-reply@f.questetra.net」となり、f.questetra.net ドメインでの DKIM 署名となります。
利用者が From アドレスを任意のメールアドレスに指定してメール送信を行う場合には、SPF の設定を推奨してきました。
任意ドメインでの DKIM 署名
利用者が指定する任意ドメインでの DKIM 署名(作成者署名)も可能です。
具体的には、Questetra 利用者(システム管理者)が送信者ドメインの秘密鍵をワークフロー基盤に登録します(Advanced Edition 以上)。これにより From アドレスが指定ドメインのメールアドレスに設定されたメールが送信される際に、登録された秘密鍵を利用して DKIM 署名(作成者署名)が行われるようになります。
また、SPF / DKIM を適切に設定・運用することで、DMARC への対応も可能となります。
DMARC によるメール認証ポリシー制御
DMARC とは
DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting and Conformance)は、 SPF および DKIM の認証結果をもとに、 受信側メールサーバーに対してメールの取り扱い(許可・隔離・拒否)を指示する仕組みです。
SPF や DKIM だけでは認証失敗時の動作を制御できませんが、 DMARC を設定することでポリシーを明示し、なりすましメールの防止が可能になります。
- SPF / DKIM の結果を統合して判定
- 認証失敗時のポリシー指定(none / quarantine / reject)
- レポートによる送信状況の可視化
DMARC の設定方法
DMARC は、DNS に TXT レコードを追加することで設定します。 設定対象は送信ドメインの「_dmarc」サブドメインです。
基本的な設定例
v=DMARC1; p=none; rua=mailto:dmarc-report@example.com
- v
- DMARC のバージョン(固定で DMARC1)
- p
-
ポリシー(none / quarantine / reject)
- none:監視のみ(影響なし)
- quarantine:迷惑メール扱い
- reject:受信拒否
- rua
- 集計レポートの送信先メールアドレス
設定手順
- SPF および DKIM が正しく設定されていることを確認する
- DNS に「_dmarc」サブドメインの TXT レコードを追加する
- まずは p=none で運用を開始する
- いきなり reject にすると正規のメールもはじかれる可能性があるため
- レポートを確認しながら徐々にポリシーを強化する
DMARC は SPF または DKIM のいずれかについて、From アドレスのドメインと一致(または許容範囲で一致)している必要があります。 送信サービスを利用する場合は、Fromドメインとの整合性に注意してください。
利用者の方がワークフロー基盤を安心・安全かつ便利に利用していただけるよう、Questetra では今後も継続的な機能開発や改良に取り組んで参ります。
