
タイマー開始イベントは、任意の設定時刻にプロセスを自動的に起動するように設定できる開始イベントです。毎日の作業報告書の作成など、一定の間隔で行われるべき反復業務に便利です。
プロパティ画面には、工程名とメモ以外に「開始日時」と「起動数」という2つの設定項目があります。
開始日時
プロセスが開始される日時を指定できます。繰り返しの頻度は以下のいずれかになります。
- 毎日: 毎日繰り返して開始する時刻を指定します
- 毎週: 毎週繰り返し開始する曜日を選択指定し、時刻を指定します。複数の曜日を指定することもできます
- 毎月: 毎月繰り返し開始する任意の日付または月の最終週の曜日と、開始時刻を指定します
- 毎年: 毎年開始する月日と開始時刻を指定します
1つのイベントに最大24個の異なるタイマーを設定できます。
起動数
上記で指定した時刻に開始するプロセスの数を、以下のいずれかの方法で指定することができます。
- 固定数: 指定した数のプロセスが開始されます(1から100)
- 処理担当者の数(自動割当): スイムレーンに割り当てられている処理担当者の数だけプロセスが開始されます。 例えば、組織「カスタマーサービス」が割り当てられていて、この組織に5人のメンバーが所属している場合、5つのプロセスが指定された時間に開始されます(担当者ごとに1つ)。
「処理担当者の数」を使用した場合、組織が指定されているスイムレーンであってもプロセスは自動的に担当者に割り当てられ、タスクは各ユーザの[マイタスク]に表示されます。他のスイムレーンでは、通常の割り当てルールが適用されます。
それでは、タイマー開始イベントを使った簡単なアプリを作ってみましょう。

上のアプリでは、毎月6日の午後3時にプロセスを起動するようにタイマー開始イベントが設定されています(下図参照)。

鉛筆アイコンをクリックすると、タイマーの時刻と頻度を編集できます。

[処理担当者の数(自動割当)]が選択されているので、開始時刻になると、スイムレーンで指定された「営業チーム」のメンバそれぞれにプロセスが開始されます。下図のように、スイムレーンの処理担当者として「営業部」が選択されており、プロセスが開始されると組織の各メンバーの[マイタスク]に先頭タスクが表示されます。

また、件名データ項目の初期設定を行い、プロセスが開始されたときに件名が自動的に入力されるようにします。例えば、「経費請求」の文字に続けて、プロセスID(参照番号 “#{processInstanceId}”)を入力します。
「開始プロセス数」の設定で「固定数」を使用すると、指定した数のプロセスが開始され、処理担当者(候補者)たちの[引き受け待ちリスト]に表示されます。複数人で1つの作業をするような場合以外は通常”1″を指定します。スイムレーンの担当者が1人の場合は、[引き受け待ち]ではなくそのユーザの[マイタスク」に自動的にタスクが表示されます。
関連ページ:
R2170: 新規案件の起動数制限
M217: 決められた日時に先頭処理が自動的に開始されるように設定する
クエステトラには類似の開始イベントがあります。「 開始: Google カレンダー: 予定開始時」は、予定の開始時刻にプロセスを起動する開始イベントです。タイマー開始イベントとの違いは、プロセスを起動するために外部のカレンダーに接続する必要があります。またカレンダーの予定に対して1つのプロセスしか起動しません。 一方、[開始: Google カレンダー: 予定開始時]では、アプリの設定を変更することなく任意の日時に開始時刻を指定することができます。